阿部耕也の紅茶日記
インドからの報告 11/24 by Ryoko

 10月末からのダージリンに行きRisheehat(リシーハット)農園を訪問してきました。振り返って見るとガネッシュではRisheehat農園の紅茶を過去18年間に渡ってたびたび競り落としております。夏茶に関していうならば1998年、1999年、2000年と3年連続で選ばれています。今年の夏茶もRisheehat農園です。そのような事もあり今回は是非Risheehat農園を訪ねたいと思っておりました。
Risheehat農園はダージリンの中心街から車に揺られること30分、標高約2000mの市街地から西側に少し下ったところにあります。民家の軒先を通ったかと思うとカンチェンジェンガが茶畑の山並みの向こうにくっきり浮かんで見えたりと、とっておきの景色の中を車を走らせました。Risheehat農園では役員のお偉方が揃って私を迎えて下さり、付きっきりで工場内を案内して下さいました。まず驚いたことはとても清潔で整頓されていてとても気持ちのいい工場だったことです。私は他にも日本でもよく知られている農園など訪ねましたがRisheehat農園の幹部達の理念、従事している人々の意識など群を抜いてすばらしいものがありました。工場内部をデジカメで撮影して来たのですが光量不足でその映像を紹介出来ないのが残念です。


今夏、日本では食中毒、食品への異物混入の問題など大きく取りあげられました。残念な事にインドから輸入される紅茶の中には石が入っていたり針金が入っていたりしてどきりとさせられる事が多々あります。食品工場といえどもインドの茶農園では白い帽子に大きなマスク、白衣姿の従業員が作っているわけではありません。そんなインドの事情を承知しながらも日本の消費者が望むものとインドの実態との温度差が大きく開いていく悩みを感じていました。しかし、ここRlsheehat農園はそんな不安を見事に吹き飛ばしてくれました。世界の要望をとり入れ、その対策と品質向上の為の努力を惜しまないすばらしい経営理念を持った農園でした。
 私達はブラインドテストの結果、競り落とした紅茶が非常にすばらしい工場で作られているものであった事に自信を持つと共に作り手の良さまで見極めていたガネッシュスタッフ、特にティーテイスターであり代表者である阿部耕也の確かな舌に誇りを持つものです。ちなみにRisheehatとはベンガル語で穏やかな・平和な場所という意味になるそうです。
 さて、そこで実際に何が他の農園と違っていたか・・。それを次回で御紹介致します。

(R記)