新人のインド研修報告その2

今の季節、インドは雨期に入る前のとても暑い時期です。

滞在させてただいたデリーの気温は、毎日45℃を超えるほどの暑さでした。

そして車のクラクション。インドに到着して空港から一歩外に出たとき、その気温とクラクションの喧騒で「うわぁ、インドに来たんだなあ!」と実感しました。

そのクラクションですが、インドでは鳴らすことでスムーズに運転をするという役割をもつとても大切なものなのです。トラックに必ずと言っていいほど、『BLOW HORN』や、『HORN PREASE』と書かれています。これは「クラクションを鳴らして、教えてくださいね」という後ろの車へのメッセージなのです。(ミラーがない車も!)

茶園と工場の見学へ、飛行機でバグドグラまで飛び、その後は車でダージリンへ向かいました。くねくねとした山道をひたすら登ります。ここでも、クラクションは大切な役割があります。カーブの向こうの対向車への合図に鳴らしながら登るのです。

ダージリンの森はまるで日本のような山の風景です。

昔、日本軍が持ち込んだ植物が、環境の似ているダージリンで根づいたそうで納得しました。杉の木が多く、まるで蔵王の山道を走っているようでした。ツツジの花も沢山見かけました。

そして…ダージリンに到着です。気温は一気に20℃以下になります。

 

ポテトチップスの袋はパンパンです。

その日はもう夜でしたのであまり実感できなかったのですが…

朝になり感動です!!

そこにはとても素敵な景色が広がっていました。

やはり『霧の国』でした。神秘的な風景です。

この霧がダージリンのお茶を大事においしい高級茶葉へと育んでくれます。

ダージリンではタルボ農園に行きました。

工場見学をさせていただきました。

真っ白で、とても清潔感のある、きれいな工場でした。私達もシューズカバーと白衣、髪の毛が落ちないよう帽子をかぶって入りました。

春摘みと夏摘みの間なので、あまり大量に稼働はしていないようでしたが、たくさんの茶葉が加工されどんどん出てくるところを間近で見学でき、とても興味深かったです。

 

テイスティングもさせていただきました。

5グラムで5分、はかりとタイマーできっちりと計ります。

ダージリンを離れ、バグドグラまでの帰り道、ガネッシュ「新茶の紅茶」にも度々選ばれるキャッスルトン農園の前で一枚。

今回の旅の途中では、たくさんの農園を見かけました。

私の知らない世界が、まだまだたくさんあります。本当にそう感じます。

『はじめてづくしの旅』と前に述べましたが、今回ではもうひとつすてきな紅茶との出会いがありました。

それがこちらのチベッタンティーです。

ガネッシュティールームのオリジナルティーのメニューにもございますこちら、寒い季節の人気メニューです。

宿泊させていただいたお宅で本物のチベッタンティーをいただく機会があり、私は本場の味をはじめていただきました。スープのような濃厚な一杯です。チベットはとても寒い国なので身体を温めるためです。本当にとても温まります。

このような台付きのカップで、台座ごと持ち上げいただくようです。

うかがったお話によると、昔、農園で働く方々は、とても重労働のお仕事のため、このような茶葉をそのまま口に入れ食べていたそうです。

そのようにしてお茶にせず、直接摂取することで、大変なお仕事を乗り越えるパワーにしていたようです。

ガネッシュで紅茶を学びはじめて早一年が経とうとしています。

今回の旅では、とても貴重な体験ばかりをさせていただきました。現場を見せていただきながら、さらに紅茶について学べ、そしてなによりも、紅茶についてあらためて魅力を感じ、これからもっともっと紅茶について学んでいきたいという気持ちが芽生えました。私にとって、今後につながる旅だったように思います。

新たな気持ちで、お客様においしい紅茶を召し上がっていただけるよう、日々勉強し、精進してまいりたいと思います。

ティールームでお待ちしております。

栗原 麻美記