ユウホの紅茶四方山話 ダージリン茶園見学3

さて、次は摘み取りの様子を見るために別の農園へ。次に訪れた農園はAMBOOTIA。

こちらでは摘み取りの様子をたっぷりと見学させて頂きました。

雨がポツポツと降るため、皆さんかごに入れた傘を持ちながら器用に茶摘みをしています。一般的に茶摘みは重労働と言われますが、ダージリンの茶摘みの労働者は一見する限りは軽く談笑をしながら、という雰囲気でした。ただ、談笑をしながらも手の動きは非常に高速で、優雅、というよりは職人芸、という空気が漂っていました。

また、茶摘みの人々にとって傘は大事なファッションアイテムになっているようで、皆さんこのようにそれぞれ色とりどり、自分に似合う色の傘をさしていました。

 こちらのAMBOOTIA農園でも、幸運にも工場での作業を見学することが出来ました。

こちらではちょうど、午前中に摘み取った葉を萎凋していて、萎凋室には生茶葉が乾燥していく独特の青い、若々しい香りが漂っています。

このように萎凋室にはその日収穫されたばかりの生葉が敷き詰められ、下の空洞に巨大なファンを使って風を送ることで葉を乾かします。

↓このようなファンを使います。(高さは1m強)

また、ここでは同時に加工した茶葉の篩い分けも行われていました。

篩分けは篩い分け専用の機械を使って行われます。

↓これが篩い分け機です。ガタガタと揺さぶるような動きをします

このような機械を通して目の細かい網から段々と目の粗い網に向かって茶葉が進んでいきます。その過程で小さな茶葉から順に篩われる仕組みです。

この大きさによって大体の茶のランクが決定されます。

特に、FTGFOP1のように最上級の茶葉に関しては、この篩い分けの作業をして最後まで残った形の整った茶葉を更に人の目と手で選定する作業が加わります。

こうした沢山の作業を通して、最終的に私達の元に運ばれる茶葉となります。

 さて、工場見学の後はダージリンには「茶の研究所」がある、ということで、そこにお邪魔してみることにしました。

そこではやはり中国種、アッサム種という大きな分類だけではない様々な茶の樹の栽培が行われており、施設の方にお話を聞いた所、現在は約30種類程度の茶の樹があるそうで、それ以外にも研究所では土壌の研究なども行われている、ということを知りました。基本的には非常に伝統的な製法で作られているダージリンティーですが、やはりその中でも日々、様々な改良が行われているようです。

↓日本のやぶきた、などと同様に名前付けがされています