ユウホの紅茶四方山話 ダージリン茶園見学2

さて、朝になって目が覚めると外は快晴。霧の国、ダージリンというイメージとは少し違いますが、これはこれで非常に素晴らしい景色です。

↓ホテルの前から一枚。見事な絶景です。草の生えているように見える場所が茶園になっています

さて、この日は待ち侘びた農園見学の日。

ホテルから程近いMaKaibari、という農園へと向かいました。

ここは非常にオープンな農園で、全ての作業を見学させて貰えるとのこと。

早速最初の作業である萎凋(いちょう)をする萎凋室(いちょうしつ)へと入れて頂きました。

残念ながらこの日はまだ茶葉を摘む前の段階で行ったため、ここに茶葉は置かれていませんが、実際にはここに収穫された生茶葉が置かれ、下の部分に風を送ることによって、16~18時間という長時間をかけてゆっくりと水分を減らしていきます。

これにより茶葉は元の重量の30%ほどになってしまいます。(ただし、これはダージリン特有のやり方だそうです。他の地域ではもっと短い時間&水分を残した状態で次の作業に行くとのこと)

萎凋が終わると、次は揉捻(じゅうねん)という揉みこみの作業に入ります。

この揉捻機(じゅうねんき)、というマシンを使い、茶葉を揉み込むことで茶葉が酸化して、紅茶独特の黄金色が付き始めます。(ダージリンでは1st,2nd,autumn、それぞれの茶葉の特性が異なるため、揉みこみの時間、強さがかなり異なってくるそうです。)

 さて、揉捻をした茶葉は丸まってしまうため、それを解きほぐす必要性が出てきます。それを担当するのがこの

玉解き機です。

この機械が揺れることによって自然と丸まってくっついてしまった茶葉が離れていきます。

さて、その後茶葉は棚に置かれて自然発酵を促されます。この発酵時間でも茶葉の味わい、色合いは大きく異なってきます。茶葉の取れた時期、最近の天候、前日に雨が降ったかどうか……、など様々な条件を考慮して発酵時間は決められます。この辺りは工場のマネージャーの腕の見せ所!です。

さて、発酵が進みすぎてしまうと茶葉がくすんだ色になってきてしまうため、必要な時間だけ発酵をさせた後には速やかに茶葉を乾燥させます。

↓乾燥された直後の茶葉。約115℃という高温で一気に乾燥させるため、非常に熱いです。

手袋をしないとヤケドする程です。

この状態の茶葉をbalk tea(バルクティー)と呼びます。

ここから更に茶葉をふるいにかけて、形、大きさなどをより分け、ゴミを丁寧に取り除き、袋詰めすると、このように出荷状態の茶葉となります。

さて、次はなんといっても一番の見所、茶園見学です。

↓このようにダージリンの茶園はダージリン自体に平地が存在しないため、ほぼ斜面に作られています。

↓雄大な茶園とともに一枚。

朝とは一転、軽い雨も降ってきて、これぞ霧の国、ダージリンという風情です。

(ダージリンは一日の中での気候変動が非常に激しく、4月にも関わらずTシャツ一枚でもやや暑く感じたり、はたまたこの写真のように日本の秋程度の防寒状態でも非常に寒く感じたり、と寒暖差が非常に大きい土地でした)

また、ダージリンでは主に中国種の茶樹が栽培されていると一般的に言われていますが、私が見た限りでは、130年の長い年月を経る中で中国種とアッサム種が複雑に混ざりあっているように見えました。通常、中国種とアッサム種は葉の大きさと幹の状態で見分けがつくと言われているのですが(中国種は葉が小さく、幹が細くて何本にも枝分かれしており、アッサム種は葉が大きく、太い幹が一本出た先に何本も枝が付いていると言われています)、実際には葉は大きく、一見アッサム種のようだけれども、幹は中国種のように枝分かれだったり、その逆に一見中国種のような小さな葉だけれども、幹はアッサム種のように太い一本の幹から分化していたり、中には典型的な中国種もあり、その逆にぽつりとアッサム種もあったり、と同じ農園の同じ場所にすら様々な状態の樹が入り混じっていました。

↓ほぼ同じ場所にあるいくつかの紅茶の樹の様子。幹の様子、葉の色味、大きさなどが異なるのが見て頂けるでしょうか。

こうした茶の樹から収穫された茶葉は工場に持ち込まれ、ちゃんと一芯二葉摘みされているかどうか、重量はどれくらいになっているか、などをチェックされます。

↓チェックを待つ茶摘み後の人々

↓収穫されたばかりの生茶葉

ちなみに、このチェックは単に収量が多い、少ないで見るのではなくて効率良く皆さんをグループ分けをするための参考にしているそうです。