阿部耕也の紅茶日記
『メアリルボーン梅田店』訪問記 No.2

『メアリルボーン梅田店』を訪ねたときにお客様でいらしていた方が私の紅茶日記を読んで下さっていて、偶然に出会った事をとても喜んで下さいました。いろいろお話しする内にお店の土日の話に及んでそれまたびっくりさせられました。

新茶の紅茶と『メアリルボーン梅田店』の大ファンのお客様

『メアリルボーン梅田店』は土曜日、日曜日になると、店の前に出した長椅子に長蛇の列のお客様になるそうです。地下街ですからそれほど暑い寒いはないのでしょうが、私にはちょっと不得手な状況です。「その対策をどうしているのかなぁ」と考えていたらちょうどお店が満席に・・。お会計の際に「先程はお待たせして失礼しましたぁ(めちゃめちゃ大阪弁)「席を詰めていただいてありがとうございましたぁ」と極めてハッキリとした、私的にはちょっと大きすぎる声でお客様にお声掛けをしていました。ですから外で待たされたとしても当然お客様は気持ちよく満足してお店を後にされます。この一連の流れが大阪という地だから受け入れられるのか???「あいにく満席なので外のベンチでお待ちいただけますかぁ」と、良く話題に上る店の外で列をなして待っている有名ラーメン店のような状況でも新茶の紅茶が受け入れられているのですからこれは本当に驚きでした。また、ランチの時間が過ぎてしまってもオーダーがあると「お待ちいただければお作りします」とハッキリとお客様に話しかけられていたのも印象的でした。つまり事の内容をハッキリ伝える当たり前さがそこにあったのです。とても単純な事なのですが、私も書いているうちに気づかされました。片岡さんはスタッフにも「せっかくここを目的にいらして下さったのだからお客様を帰す事になったらそれこそ失礼になるでしょ」と話していました。お店の形態によってはお待たせすることは出来ないかもしれません。もしかしてこれは大阪のそこが人通りの大変多い賑やかな地下街だからこそ可能なのかも知れません。しかし、忘れてならないのは目的を持っていらして下さったお客様に待ってもいいチャンスを与えているのは「これって当たり前の考え方なんだ」と気づかされた貴重な経験でした。