2022年度秋茶
新茶の紅茶 発売

文:GANESH /写真:SorAsha

本日4月1日、2022年秋茶 新茶の紅茶 発売になります。

 

2022年秋茶ガネッシュ 新茶の紅茶 は、

 ダージリン キャッスルトン茶園 DJ572
 アッサム ボルジャン茶園 C875

 

 

本日から直営のガネッシュティールーム定禅寺通店をはじめ通信販売サイトでもお取り扱いを開始します。

 

通常であれば発売前にお知らせをうつのですが、今回は発売当日のコラム更新となりました。

というのも、発売日を本日にするか、もう少し待つか……今日の今日まで迷っていたからです。

 

迷った理由は、インドから届いた今回のダージリン/アッサムをテイスティングしての第一印象が、まだ若い茶葉だったから。

「紅茶が若い」とは? その意味をご理解いただくため、お茶について簡単にお話ししましょう。

 

わたしたちが慣れ親しんだ緑茶、烏龍茶、紅茶。

これらのお茶、実は全て同じ種類の木・同じ茶葉から作られています。

同じ茶葉なのに、香りも味も見た目もぜ〜んぜん違いますね。

 

この違いはどこからくるのでしょう。

一番シンプルな答えは、茶葉の発酵(註1)です。

 

例えば緑茶は発酵ゼロ%の「不発酵茶」。

烏龍茶は40〜60%、ちょうど半分くらい発酵した「半発酵茶」。

そして紅茶は「完全発酵茶」と呼ばれ、発酵度は90〜100%と定義されています。

 

……あれ?「完全」発酵茶なのに、「90」%??

そう、ここに「まだ若い」の意味を紐解く鍵があるのです。

 

茶葉に合わせてレシピを決めるのも大事なおしごと
時間経過とともに起こる茶葉の変化に応じて、レシピも都度変化させていきます

 

ガネッシュの 新茶の紅茶 は、茶葉が摘み採られてからおおよそ4〜5ヶ月後に発売を迎えます。

「新茶」の紅茶という名前なのに、4月になってから秋の紅茶? 去年のお茶ってことでしょ? 古い紅茶より新しい紅茶の方がいいんじゃないの??……ハテナがたくさん浮かびますね。

 

上述したように紅茶は「完全発酵茶」で、一般に性質はとても安定していると言われます。

しかしながら、実は、加工後も静かに緩やかに、発酵は進んでいます。茶葉は変化し続けるのです。

特に摘採(摘み採り)から半年ほどは、茶葉が大きく変化する余地があります。

それゆえ、摘採から約1ヶ月後に行われるティー・オークションのテイスティング時には、その後の変化を予想する感覚・技術が必要不可欠。(それは大変にむずかしい!)

摘み採りから早ければ早いほど新鮮で美味しい……と、そう単純にはいかないのが、紅茶の魅力のひとつです。

 

今回2022年秋茶のテイスティング時にも、もちろん発売までの茶の変化(発酵の進み具合)を念頭においていました。

茶葉が届いてテイスティングしてみると、問題なく美味しい。

美味しいのです、が、どうも美味しさのピークはまだ先にあるように感じます。きみたちのポテンシャルには!まだ先がある!!

 

さて、ピークを迎えるまで発売をしばらく待つべきか?それともこの若さも含めて、これからの変化を楽しんでいただくか?

迷っているうちに4月1日。今年の春は大変な俊足で、桜があっという間に満開、果ては数日で桜吹雪に変わり始めたというではありませんか。

 

よし、はやい春にのっかりましょう。

そんな気持ちになりました。

 

というわけで、2022年秋茶、本日発売です。

気息が通う若々しさ。秋の深さの中に4月の春風も感じさせる紅茶です。

ティールームでご提供のレシピは次回以降のコラムでお知らせします。

 

註1)製茶工程の「発酵」とは、生茶葉に含まれる酸化酵素の作用により成分が化学反応を起こすことをさします。