2022年春の
アッサム・フラワーティーについて

文:GANESH /写真:SorAsha

暑い暑いと嘆息するもつかの間、仙台では朝晩爽やかな秋風が吹くようになりました。

8月22日発売の 新茶の紅茶 2022年春茶ダージリン・リーフティーにさっそくたくさんのご注文をいただき、大変ありがたく思います。相変わらずの手作業で、一缶一缶製作に励む毎日です。

 

 新茶の紅茶 といえばダージリン・リーフティー(黒缶)ともう一種、アッサム・フラワーティー(赤缶)を、これまでずっと同時に発売してまいりました。しかし今回2022年春茶は、ダージリン・リーフティーのみの発売、つまりアッサム・フラワーティー2022年春茶の発売を見送ることとなりました。

詳しく状況をご説明したいと思います。理由は大きく2つ。

 

新茶の紅茶 アッサム・フラワーティーで作るミルクティー。牛乳を入れる前にぐつぐつとよく煮込むのがポイント。

 

1. 前提として春茶(ファースト・フラッシュティー)は、時間の経過で香り・味が大きく変化しやすい、という特徴があります。
時間経過による(つまり発酵が進むことによる)味の変化を楽しんでいただくという考え方もあり得ます。
しかしながら、消費者のみなさまのお手元に届いたのち2年間の賞味期限中に味が大きく変化することは、あまり好ましくはない、と私たちは考えました。なぜなら、茶葉の量や蒸らし時間等を茶葉の状況に応じて臨機に変化させることは、そう簡単ではないからです。

沸騰し、細かい泡が鍋全体に行き渡ってから30秒我慢。くつくつくつくつ。
それから水と同量のミルクを入れます。

 

今回の春茶オークションにおいては、残念ながら、2年以上の間変化が少ないと予想されるアッサムティー、2年以上に渡って安定して美味しく召し上がっていただけるという確信をもつことができるアッサムティーに、出会うことができませんでした。

 

細かい泡がもわわわわと鍋いっぱいに迫り上がってきたら火を止めます。

 

2. 比して、5月に発売した 新茶の紅茶 2021年秋茶アッサム・フラワーティーは、大変安定して美味。
なおかつ、オークションに出品されたこの紅茶EC1792のロットkg数が大変大きく、当初から大幅な売れ残りを覚悟する量で競落し仕入れていたという事情があります。売れ残り分の破棄・損失を覚悟してなおみなさまに届けたい、と思えるお茶だったからです。
ゆえに、 新茶の紅茶 2021年秋茶アッサム・フラワーティーの在庫には余裕がある状況です。

 

以上2点から、香り・味の安定面を妥協して2022年春茶を発売するよりも、安心の品質で長く楽しんでいただける2021年秋茶の販売を継続しよう、と判断した次第です。

この判断にみなさまのご理解を賜ることができますよう願っております。

 

さてさて、雨の音が響く今夜、シンプルなミルクティーで一息つきますか。。。