阿部耕也の紅茶日記
2008年春茶のオークションについて

阿部耕也です。
『阿部耕也の紅茶日記』と名乗っていますが、近頃は周囲に盛り上げてもらっている状態です。
感謝と共に私も真面目に取り組まねばならないと気を引き締めております。

さて、2008年春茶のオークション第1回目が4月22日インドKolkata tea Auction Centreで開催されました。
私共ガネッシュにはサンプルが4月16日に届き4月18日朝に今年初のテイスティン グを行いました。
結果は「次週のオークションを待ちましょう」と言うことでわずか3分、全員一致で決まりました。
紅茶は各茶園でそれぞれ加工に工夫が施され、農園毎の味わいが出るのですが、それ以前に茶葉が一番影響されるのはその時々の気候だということをテイスティン グを通じてまた認識する事になりました。(と言ってもそれをマスターしたのは既に25年も前の話ですが・・)今回はその経験から染み付いた感覚が正しかったことをあらためて確認しました。
これは特にオークション出品1週目の茶葉をテイスティン グ際に多く見られる現象なのですが、ダージリンティー、アッサムティー共農園毎の加工の特色が実際の茶葉に現れないことがあります。
特にそれが顕著に出るのが春茶のダージリンティーです。
この辺りを皆様お一人お一人に私が解説しながらテイスティングをして頂けないのが残念ですが・・・とにもかくにも、数多くの茶園の香り・味わいに特徴がなく、似たりよったりである時、しかもその味わいが『番茶の様な時』は次の週、つまり1週間後に摘み取り加工されたお茶の中に(オークション日も同じ1週間後)すばらしい出来の紅茶が出品されることがよくあります。今回はまさにその例にあてはまりました。

4月21日のオークションをパスし4月28日に開催されるオークションのサンプルティーが23日に届きました。25日朝にテイ スティングを行ないました。この中に春茶らしい緑の香りたっぷりの素晴らしい紅茶が2農園ありました。ここでもものの3分、全員の意見が一致しました。当然これに札を入れる事にしました。
茶園名とロットナンバーは以下の通りです。これを競り落とす事が出来たら皆様には一日も早く味わって頂けるよう努めますが、輸出入手続きや船便の日数等々を逆算しますと、ご提供出来るのは早くても8月はじめになります。

「新茶の紅茶」2008年春茶の候補

DARJEELING
Samplce No Namber of garden ・Invoice No・ Grade
       21   THURBO   DJ.35   FTGFOP1(CL)
       22    BALASUN  DJ.17   SFTGFOP1(CL)
ASSAM
       34    MAJULIGHUR  C.295   BOP

以上です。
上の紅茶を競り落とせなかった場合、次は1週間後、5月5日開催のオークションに出品されるお茶、次は5月12日出品の紅茶という様にオークション参加を続ける事になります。

阿部耕也記