阿部耕也の紅茶日記
岡山レポート No.22

さて、ここまでで私とNさんのやりとりがかなり具体的にお分かり頂けたことでしょう。
では、また5月15日に戻ります。
岡山の街を私は生まれて初めて訪ねましたが私の住む仙台ととても似た街でした。人口と街の大きさはちょうど半分位。人の気質も似たものを感じました。岡山の旭川、仙台の広瀬川。どちらも市の中心地を縫うように流れる美しい川です。そして名城、岡山城は見とれてしまう美しさでした。しかし私の目をもっと奪ったのは岡山城と旭川を挟んで接する岡山後楽園の庭園の美しさでした。「素晴らしい!素晴らしい!ファンタスティック!」まるで私は観光旅行で日本を訪ねた外国人の様でした。園内にはお茶畑まであってそれはそれは感激しました。
そして、いくつかのティールームの候補地の中に後楽園に近いところがあったのです。
・・とそこから先へ進む前に私が岡山に行ってやった事は次の通りです。

  ☆Nさんがお気に入りの岡山、倉敷市内の場所とお店を案内
   してもらいました。
  ☆ご家族、お友達、御世話になっている方々とお会いしたり
   食事をご一緒しました。こうして、Nさんの日常をじっく
   り体感させていただいたのです。
  ☆そして、何よりもお聞きしたかった事を聞きました。
   「なぜ紅茶だったのか?」
   それもなぜ私共の新茶の紅茶だったのか?
   それを伺いながらあらゆる角度から多くの質問を致しま
   した。
  ☆最後に数多くの候補地の中から最終的にはその中の1つに
   絞って、そこを訪ねてみました。

それが岡山後楽園から歩いて5分の所にあります。この9月に開館する岡山県立図書館が目の前の道路を10歩渡るとあり、交差点をもう10歩歩くと岡山県庁があります。林原美術館へは北へ50M、旭川、岡山城1000本桜の並木へも歩いて3分程です。
一階に品の良いはんこ屋さんがある二階建の小さなビル。その2階です。専用階段を上がると広さ10坪程のワンフロアー。東側に大きく開いた窓からは新築の県立図書館が見え、右手には岡山県庁前の木々と桜並木、左手には岡山城の緑とその奧には旭川を隔てて後楽園の緑の樹々が見渡せます。
ここは私が岡山行きの車中で書いた『小さなティールームを開こうよ』その11にぴったりのロケーションでした。