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   阿部耕也の紅茶日記




第7回「娘とパパの1ヶ月」

 「相談したいことがあります」彼女は熟考型、こう切り出す時は決心もそれに至る道筋もきちんとしていて、私は理解と納得を前提に聞くのが常なのです。「イギリスに行きたいの」しかしこの時は、10秒程息を飲む時間が必要でした。1時間ほどの説明を、子供の食事は・・保育園の送り迎えは・・会社の仕事は(出張は)・・と考えながら、「休日の多い8月ならいいんじゃない」と答えていました。彼女はそれから8ケ月程英会話スクールに通い、猛然と英会話と取組み、外国人教師からのヒァリングを、ほぼ理解できるようになりました。車の運転中などは決まっていい相手役をさせられたものでした。

 留学サポート会社を決めるのにさらに2ヶ月を費やしました。7月の渡航前までの準備の全てが自然の流れの中で進んで行きました。渡航日前日の7月21日に彼女を成田ではなく仙台駅で見送りました。娘はイギリスは東京にあると思い、これまでのお勉強会(1年程毎週紅茶の研修で東京へ)と同じと思っていたからです。「ママはお勉強、凄いね、頑張るね、1ヶ月パパと頑張ろうね」3歳の娘は笑顔で見送りました。1歳のころから、ママが勉強する姿を見続け、良い理解者・応援団として育ってきていました。

 とは言うものの、ひと月は楽しさの域を超えた毎日になりました。彼女がイギリスに行っていた1ヶ月間の記録『連坊日記』の中から掻い摘んで雰囲気をお伝えします。

 毎日の食事・・味噌汁不味い、パスタ失敗、カレー、ラーメンも・・全てが失敗する中、娘は「パパの納豆ごはん美味しい」と救いの手、娘の温かさに救われる不甲斐無い父。しかし夏です、水分補給が肝要と、店頭にある果物を買い集め、活路をソーメンとスイカに見出しました。ママは渡航前「1ヶ月くらい食べなくても、あなたたち二人栄養は十分摂っていますから」その言葉を信じ、後半は外食三昧乱暴狼藉の毎日と楽しみました。


 保育園の送迎・・朝のペースはお互い役割分担が決まり、朝食のスピードを除けばまあまあ順調です。洋服のコーディネートはココに任せました。「う〜ん、可愛いい!」と何回も言ってやるのが僕の役目です。迎えは遅めでしたが、いつも笑顔で飛び込んで来てくれるその姿にほっと安心します。

 遊んでは眠る・・海へ2回行きました。今年初めて浮き輪をつけて海へ入り、砂遊び、かき氷、真っ黒になって楽しみました。ベランダ用のプールはお隣のお友達と遊べて、ヒットでした。毎晩ご本を読んで寝ます。寝る前に来るママの電話が眠るお薬です。「ママ、夜も勉強するの?」「そうだよ偉いね」納得顔の娘、一度もぐずりませんでした。疑いを持たない幼年期の純粋な受け止め方に感心するばかりでした。
 ストレス・・一日に一回は言い合いしましたが、理屈ではほとんどタメです。二人ともちょっとヒスになりますが、どちらかが相手の主張を呑み、最後はギュッと抱き合いお互い謝り仲直りします。ストレスの発散です。

 ティータイム・・園から帰って来てすぐやることは、ベランダでのティータイム。楽しいひと時は大切。でもママがいないから、ティーバックのストレートティーの毎日でした。僕は堪らず2度ほどガネッシュで思う存分、美味しい紅茶を頂きました。

ママからの電話・・「コーンウォールの水の硬度を調べて!」唐突な調査依頼に気遣う気持ちも吹っ飛びます。調べてみると、地元メーカーの飲料水で43ppm、軟水でした。ちなみにロンドンの硬度は180〜220ppmで硬度は最も高めです。ロンドンを中心に30km毎ドーナツ状に水の硬度が変化しており、ネス湖で50ppm、エジンバラでは35ppmでした。こちらの心配を他所に、イギリスからの電話は、いつも忙しく動き廻っている様が伝わって来ていました。

あっと言う間にひと月は過ぎ、8月20日ママはイギリスから帰って来ました。娘の飛び跳ねる嬉しさを見て、ひと月のあれこれも楽しさに変わりました。しかし、落ち着く間もなく、ママは動き始めました。現在スコーンづくりに熱中しています。イギリスで食したスコーンに感動し、自分も作りたいと、風土に合い、美味しくて、身体にも優しいスコーンを目指し、毎日試作を重ねています。10月末現在で40試作、100試作ぐらいで何か掴めると信じて一途な毎日を送っています。日本に帰ってきてもやっぱりどこか飛んでいるママ、でもそばにいるだけで娘は和みます。今度イギリスへ行く時は一緒に行くと娘が言い、最愛のサポーターに励まされ、ママは腕を揮う毎日です。




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